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『上海タイフーン』10年前の共同テレビお仕事ドラマ的
NHK土曜ドラマ枠で上海が舞台で木村多江主演、なにがしかの新しさを期待していました。例えば昨年、テレビ朝日がスペシャルドラマ化した桐野夏生原作『玉蘭』(常盤貴子演じるヒロインがが上海で再出発しようと上海に中国語留学する)のよりビジネス版みたいなのをイメージしていました。
しかし、予想に反して10年ぐらい前にフジ系で共同テレビがつくっていそうなお仕事ドラマ。会社に反発して辞めるけど再就職に苦労し、恋人からも捨てられ……とどこかでみたようなストーリー満載。

ありがちなストーリーでもきっちり描かれていればいいんですが、会社を辞めた原因が会社がいい加減だからかヒロインが世間知らずだからかがはっきりしない、恋人のとの関係も通り一遍。
ありがちなはなしだったらジェットコースター的に有無をいわさず転がり落ちていってはやく上海で再出発させればいいと思うんですが、ムダに1時間かけている。

女性がこれまでの会社で限界を感じて新天地で活躍するというパターンだと、この枠の4月からの『トップセールス』(母が故郷にいるか同居しているかという違いはあるけど父が家出して母一人娘一人ということも同じ、まあ木村多江妊娠により当初予定から一年遅れになったのでこちらの方が本来的には先なんでしょうけど)の方が舞台は昭和でもよっぽど描き方は新しい。

次回のあらすじを公式サイトで読んでも上海で苦労するありがちなパターンでみなくても想像できそうです。サクセスストーリーにどう持って行くかというところがポイントでしょうかね。

テーマ:2008年 テレビドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

『ロト6で3億2千万円当てた男』最後はバタバタだったけど結末はそれなり
最終回の一週前、第9話は立花悟(反町隆史)がバタバタと鉄道模型の会社をつくり、最初は苦戦していたもののテレビではるな愛が古い列車模型のファンだといったことから一気に成功。しかし調子に乗って事業拡大して失敗、最後は暴行容疑で捕まってしまうと急展開というかあわただしいストーリー。
一週短縮の打ち切りか?とも疑いましたが、全10話もあったし、終わった次の週は『ミュージックステーション』2時間スペシャルが用意されているので、予定通りの回数だけど、まとめ方がうまくいかなかったんですかね。

しかし最後の幼稚園の借金を肩代わり。そのカタに船に乗せられ強制労働というピンチに縁の人々が次々と現れ、金を出して最後には息子の貯金箱を壊すとちょうど返済できたという結末はベタながらよかったですね。今年放送の借金テーマ作『貧乏男子〜ボンビーメン』も一美(小栗旬)の借金を掛けたゲームに最後は友人がみんな集まったのを見て債権者のオムオム(ユースケ・サンタマリア)があきらめる、という似たようなオチですが、こちらは直接に借金を返したわけじゃなくイマイチすっきりしませんでした。

最後の試練が借金返済というドラマの終わり方は意外に難しく、借金テーマの名作『淋しいのはお前だけじゃない』でさえ他は完璧なのに最終回だけイマイチだったのに。
この手のパターンで印象に残るのは浅野温子・玉置浩二の『コーチ』。サバの缶詰工場は清算されていったんは閉鎖になるけど、その後「サバカレー」の人気に火がついて復活。これで終わっても十分おもしろいけど、結末に向けてまださらに2〜3ヒネリある見事な終わり方でした。
『学校じゃ教えられない!』出演に意味はあったのか?
9月2日放送の第8話は叶夢(森崎ウィン)の持っていたTバックと舞(深田恭子)がヤケ酒をあおって氷室(谷原章介)にお姫さまダッコされている写真が校内に掲示され、社交ダンス部とクビのピンチという回。
みんなの努力を振り返ったり、ここにきて影山校長代理(伊藤蘭)の別れた娘で不登校生徒役として夏未エレナ(一週だけ『四つの嘘』と登場が被った)が登場と残り2週に向けてのまとめと準備的な回。

と思ってたら、今回のポイントはエンドロールの中にあった。ボ〜と見ていたら「あがた森魚」の名前が!あがた森魚(もりお)ってあのフォーク歌手のあがた森魚か、って他にいるとも思えませんが。公式サイトを見るとたしかに出演情報があります。今年、還暦で「惑星漂流60周年!」と題してツアーを始めるのでそれにあわせての出演のようです。ドラマ的に効果があったとは思えないけどあがたファンは盛り上がったんですかね。

さてどこにいたんだろう?学園ドラマだからあまり教師以外の大人はいないが、と思い当たるのは舞ちゃんがやけ酒くらってた居酒屋の主人か。見返すと黒縁メガネをかけていたし最近のあがた森魚を知らないけどたぶんそうでしょう。

あがた森魚でドラマというと『夢千代日記』を思い出します。湯村温泉のさびれたヌード劇場の照明係・アンちゃん役で代表曲「赤色エレジー」を歌って夢千代の世界にぴったりはまっていました。最後は年増ストリッパーの緑魔子と二人で去っていったんだったかな。


福田首相辞意で笑ったのは意外にも
9月1日21時30分から辞任会見を始めた福田首相。なぜ21時30分という時間に会見を始めたのか?
まさか視聴率のいい時間を選んで多くの人に会見を見てもらおうと思ったわけでもありますまい。先週末に決断して、1日夕に麻生幹事長、町村官房長官に辞意を伝えたそうだから、その三者会談のスケジュールから21時30分になったんですかね。

その結果のテレビ各局の対応はNHKは当然、日テレ、TBS、フジ、テレ朝も生中継をする。国政選挙の時は他が選挙特番をする中、通常通りの番組を放送するテレ東までなにが発表されるかわからないからか生中継した。
ここまでは各局横並びだけど会見が終わってからが違ってた。NHKは当然引き続き特別番組、映画『嫌われ松子の一生』だったTBSも特別番組、テレ朝はそのまま報道ステーションに突入。日テレとテレ東は22時から予定通りエドはるみの24時間マラソンとカンブリア宮殿。違っていたのはフジ。そのまま『SMAP×SMAP』にするのかと思ったら、中断していた月9『太陽と海の教室』を会見の20分を間にはさんで再開したのでした。フジテレビにとって月9は大事なスポンサーがそろってるからでしょうかね。
一番のお得意さんはたぶん旭化成。旭化成とフジテレビの関係って、フジテレビの開局と同時に始まった『スター千一夜』の単独スポンサーになってからのつきあい。『スター千一夜』が終わると次は『なるほど!ザ・ワールド』の単独スポンサー、それが終わったら月9。つきあいは来年で50年、年期が違います。

変な放送形態になってしまった『太陽と海の教室』、織田裕二お気の毒〜と思っていたらあにはからんや、視聴率は前半12.1%、後半16.4%とあがっている。

22時からスマスマを見ようとした層が見てしまったのか、『嫌われ松子』とか他の番組を見てた層が同じような報道を嫌って流れてきたのか。そんな理由でしょう。
ドラマの内容としては見てしまった人たちを引きつけるほどのものではなかったようなのが残念。
『キャットストリート』がきんちょリターン
天才子役だった青山恵都はミュージカル『サニーデイズ』(あからさまに『アニー』がモデル)でダブルキャストのもう一人の主役・園田奈子を友達だと思っていたのに裏切られて引きこもりに。引きこもったまま17歳、ひょんなことからフリースクールに行くことにというのが初回。

びっくりしたのは恵都の子ども時代が美山加恋、奈子の子ども時代が鈴木理子だったこと。これは一昨年(06年)の昼ドラ『がきんちょ〜リターン・キッズ〜』の組み合わせではないですか。

『がきんちょ』は優柔不断な田丸真知(辺見えみり)は女優・夏川桃(遠藤久美子)のマネージャー。わがままな桃とケンカになり勢いで結婚しようとするが、その直前に自分の子ども時代にタイムスリップし忘れたい過去だった桃とユニットを組んだ少女アイドルコンビ「ぱれっと」の結成直前に。真知は運命を変えようと……
で少女時代の真知が鈴木理子、桃が美山加恋。今回とはキャラ的には逆ぽい。二人だったら偶然の可能性もあるけど、恵都の初恋の人原沢大洋(石黒英雄)の少年時代が深澤嵐で『がきんちょ』では真知の初恋の人。三人重なっているとさすがに偶然はありえない。キーとなったのは制作協力のテレパックの黒沢淳プロデューサーのようで『がきんちょ』と『キャットストリート』の両方やってます・

まだ始まったばかりですけど谷村美月の演技力を十分に活かしたドラマです。セリフは少ないのによく心情が伝わってきます。『太陽と海の教室』の使われ方を見ているモッタイない。大阪の高校から通って仕事しているんだから甲斐のある仕事をさせないと。

テーマ:テレビドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

『33分探偵』解決時間は『刑事くん』の勝ち

うたい文句通り確かにゆるい。これまででもっともゆるい推理ドラマといえば『時効警察』ですが、あれは周辺はゆるいが推理はきっちりやってる。こちらあ「双子といえば共犯です、これ100%です」と双子に容疑をおしつけ、動機は恋人ができなくて新婦をうらやんだからというと「いうタイミングがなかったんですが結婚してます」。それでもめげずに「父親の会社の株を買い占め…」「父は八百屋です」。
はたまた窓をつたって1分で部屋に侵入して犯行するトリック「二階分の高さの氷」を土台にする、というのが「溶けたら水浸しのはず」というツッコミに「ドライアイス」という当たり前の代替案は出さずに「巨大な角砂糖」を使ってアリさんが食べて証拠が隠滅されたと。(架空の)再現シーンともあいまってなかなか。

タイトルの『33分探偵』がCMをのぞいた実放送時間で、そして探偵が「この簡単な事件、おれが33分持たせてやる」と見得を切り、ドラマのフォーマットそのものもギャグにしているのも画期的。昔「日本で一番優秀な刑事は誰か?」というネタがあって、答えは『刑事くん』(桜木健一主演)で30分完結だから1時間もの刑事ドラマよりはやく解決する、というオチ。それと同じノリですね。

しかしおもしろさという点ではどうでしょうか。事前に聞かされていた情報から「こんなドラマか」とイメージしたのと、あまり差がなく意外性が足りません。『時効警察』は想像以上なところがおもしろかったんですけどね。もうちょっと飛躍がほしいな。

『恋空』しょせん理解不能

原作や新垣結衣主演の映画版は見てません。見ても絶対に理解できないであろうという自身?があるから。ドラマはホームグラウンドなので見ましたけど、理解できないものについて感想をかいてもしょうがない。

しかし視聴率が5%台という低視聴率はなかなか興味深いものがあります。事前予想として「当たればでかいが、はずれるとかすりもしない」と思っていたので予想の範囲内でしたが。
その予想の根拠は分量が多くなったのでブログに書くには分量があったので

「映画も大ヒットの『恋空』低視聴率のなぜ? 」

に書きましたのでよろしければそちらを。

『打撃天使ルリ』なんだかわからん

原作はヒロインが必然性なく素っ裸で戦うこともあるなど意味不明なところがあるカルト的作品らしい、読んだことないから世評だけど。しかしドラマ化するんだし、ヒロインは原作では女子高生のところをOLにするなど変えているので、意味不明なところは整理しているんだろうな、と思っていました。

しかしドラマを見てみるとやっぱりようわからん。1時間見たけどストーリーがイマイチ頭にはいってこない。公式サイトを見直してそういえばそうだったかと思い直すレベルで。原作そのままやってわからんのかドラマオリジナルのわからなさかどうかはわからんけど。超能力者や新人類、このドラマだと打撃人類ですか、がその能力ゆえに社会から阻害されるというSFの定番パターンが描かれるんだろう、とよくわからないいながら思われます。

なんでこういうドラマをつくったのかもかなり謎ですけど、企画協力として菊川怜の所属事務所・オスカーの古賀社長がついているんだから、菊川怜的にはこういう路線でいくのでOKなんですかね。『バンキシャ!』をやっていた方がいいように思えますが。

菊川怜以外のキャストも狙いがわからん。相手役が遠藤雄弥というのはそこまでイケてるとは思えない。石原プロの池田努が若手刑事というのはかろうじてわかるけど、池端槙之介が演じる神取刑事のキャラづくりもよくわからん。なんか大杉漣のコスプレぽいな。

『太陽と海の教室』学園ドラマ王道パターンだけど一つだけ違いも

びっくりするぐらい学園ドラマの古典的パターンに忠実でした。新任教師の意外な初登場。初日から遅刻、初授業ではわけのわからんこと(「レッツビギン」とか)を一発かまし……織田裕二がウザイぐらい熱いのは予想通りだけど、さすがにここまでとは。

織田裕二が山本高広のモノマネについて「一過性じゃないか」とコメントしてましたけど、これだけネタを提供してくれると当分続きそう。織田裕二、実はとっても親切なのかもしれない。
織田裕二は熱くるしく存在感を見せているけど、過去の主演ドラマに比べると出演時間は少なめ、引き気味にして生徒役を目立たせてます。それができるのも脚本は『東京ラブストーリーの坂元裕二、メイン演出は映画『ホワイトアウト』など織田裕二とよく仕事している若松節朗となじみのメンバーとつくっているから信頼関係があるんでしょうね。これなら恒例「織田裕二と他の出演者・スタッフとのトラブル」の危険も少なそう。

北川景子はやたらとヘンな顔をするのは初主演の『モップガール』と同じで演技力の進歩はない。そういえば北川景子の演技を始めて見たのは5年前の実写ドラマ版『セーラームーン』のセーラーマーズ役だったけど、あのころと演技は変わってないような気がする。
でも美人だしがんばっているからいいか。『セーラームーン』の時は5人中3,4番手だったのが月9ヒロインまでポジションをあげてきたし。
ところで学園ドラマの古典的パターンでは主人公と若い女性教師はケンカしながら仲が良くなるツンデレの元祖みたいな展開が定番だけど、退学しかけている生徒とからみそう。織田裕二と倍ほど年が違うのがネックなのか?

『ヤスコとケンジ』 多部未華子は吉本新喜劇好き

松岡昌宏が元暴走族というのは得意パターンだし、多部未華子が恋に恋する女子高生というのは安心して見られます。広末涼子が普通は花屋だけど、第一話のラストで突然、レディース総長姿であらわれと二面性を見せる演技はさすがで山田優とは違う。関ジャニ∞・大倉忠義もいつもとは違う二の線をらしく演じてます。主要登場人物が役割をちゃんと演じていてコメディとして安心して見ていられます。『ごくせん』の二番煎じで、手垢がついてるという声もあるけど、『ごくせん』だってすでに三番煎じ、あれをよしとするなら『ヤスコとケンジ』だってぜんぜん悪くない。

弱点としては広末涼子がいまさらちゅうところですかね。広末涼子は十代のころの全盛期の面影をおってしまいます。キャラクターは変えてないだけに、逆に昔との差が気になります(竹内結子みたく離婚前後でスリムになってちょっと変えればよかったんだけど)。ああ11年前の夏は『ビーチボーイズ』だったんだよな。広末も、反町も、竹野内もみんなあの時は輝いていた。まだ輝いているのはマイク真木ぐらいか?

多部未華子も映画出演は多く演技はできるのに椿潤(大倉)へのアタックに失敗してダイブする姿など捨て身でコメディしていて大変だな〜もっと演技力いかせる役をふってあげてよ、と思ってました。ところが『嵐の宿題くん』にゲストに出演していたのをみたら好きなものが「吉本新喜劇」でスペシャルゲストの池乃めだか師匠の指導の下、「コケ」や「カベに激突」をうれしそうにやってました。好きだったのか……それにしても東京出身でなんで吉本新喜劇が好きなんだ?

『四つの嘘』これが夏ドラマの個人的ベスト

女性4人が元女子校の同級生でそのうちの二人は一人の男を争った過去がある、という設定は『金曜日の妻たちへ3〜恋におちて』を彷彿とさせます。滑り出し快調、脚本の大石静が以前書いた小説のドラマ化なのでストーリーは決まっているはずので今後の展開にも期待が持てます。

4人の女のうち、初回でキャラが立っていたのは昔から魔性の女の原詩文(永作博美)と昔は成績トップで学校一の美人で生徒会長、今は仏壇屋のおかみさん・西尾満希子(寺島しのぶ)。
原詩文が若いボクサーの汚いアパートで目覚める登場シーンから魔性の女という雰囲気がぷんぷん。元・旦那の河野圭史(仲村トオル)の事故死を聞いて、まずは元姑(野際陽子)のところに娘の養育費の請求にいく、娘に「あなたを犠牲にしてまで欲しいモノはないわ」というと「ママもたまにはきれいごとをいうんだね」と反論されるなど見事な悪女ぶり

一方、西尾満希子は息子に「便座をおろせ」と説教し、婿養子の夫がナイター中継を見ているのに話しかけた時の会話のすれ違い方とか、生活感のあふれてて身につまされます。昔は「成績トップで学校一の美人で生徒会長」というキャラは寺島しのぶぽくない、むしろ高島礼子の方が似合いそうですが、そのギャップがおかしくて寺島しのぶが楽しそうに演じているのが印象的。

ものを食べるシーンが生々しいのは向田邦子的。詩文は肉まん(あんまんかもしれないけどイメージは肉まん)を食べながら元旦那からプロポーズされた時のことを思い返しインスタント焼きそば(ペサンジュン焼きそば、ヨン様+ペヤングか)を食べながら娘に父親のことを語る。満希子は落とした弁当用のウインナを自分で食べる、家事が終わった後で一人食べる朝食では切ったトマトを手づかみで食べる。灰谷ネリ(高島礼子)は研修医におごってる時にバージンじゃないかというウワサを質問されて「0.5人くらいかな」

戸倉美波(羽田美智子)は冒頭で河野と不倫旅行先で事故死し、死んでからも「私の勝ちよ」といいながらナレーションを担当するというのも人を食っていておもしろい構成。

キャスティングの難をいうと詩文の娘(松山愛里)、母親ゆずりの魔性の女ということになっているけどちょっとそうは見えません。詩文の高校生時代(入来茉里)は魔性に見えるけど。

『正義の味方』 イジメ役もむずかしい

このドラマはたぶん志田未来を主演させる場合にどうしたらいいかということから出発したんでしょうね。『女王の教室』とか妊娠して白眼視される『14歳の母』はよかったが、前作『ドリーム☆アゲイン』の父に反発する役はイマイチだった、やっぱりいじめられる役だろう、ということでこの原作コミックが選ばれたと。
ところがこういうパターン場合に重要になってくるのはイジメ役。『女王の教室』では天海祐希が見事に演じたけど、『正義の味方』の山田優はどうだ?
妹をいじめ、上司(徳井優)にはたてつく、そういうところはそれなりですけど、それに対して母(田中好子)をはじめとして周りが「いいコである」と誤解するような表裏はありません。常にいじわるそうなのに、周囲は何を勘違いしているのか?としか見えません。
だから志田未来がいじめられ役もさえないんですが、いじめと関係ない高校生活なんかは生き生きとしていいです。
じゃあ姉役は誰がよかったかというのは難しい。この役が主演だったらそれなりの女優はいるけど、主演が志田未来でその次のポジションでふさわしい女優というのはなかなかいません。ちょっと前だったらドラマ版『電車男』の「陣釜さん」を演じた白石美帆がいたんですが、志田未来の姉役には年令があわないし。

『シバトラ』小池徹平が童顔という事実に寄りかかりすぎ

小池徹平が中学生に見える童顔刑事・シバトラこと柴田竹虎−シバトラで連ドラ初主演。さすが映画『ホームレス中学生』にも主演する小池徹平、彼しかいないという見事なキャスティングです。
しかし「イメージぴったり」というのに寄りかかって、他の部分がイマイチ。シバトラの潜入捜査はなんでばれないんだ?というレベルだし、少年係の同僚(宮川大輔、 内田滋)はまったく役に立ってない(役に立たないならたたないで、周辺を嗅ぎまわってシバトラの邪魔するぐらいはやってほしい)、交通課三人娘(南明奈、 松田珠希、近野成美)は顔見せだけ。ストリートギャングに囲まれるピンチは藤木小次郎(藤木直人)と白豚(塚地武雅)がきただけで解決してしまう。最後の真犯人との対決も主にシバトラの活躍だけで解決。

初主演でまだ未知数の小池徹平に依存しすぎで、もうちょっと周辺とのからみがほしいところです。
今回は序章で次回、本牧高校に潜入してからが本格的に展開するのかもしれないけど、最近の連ドラは短期決戦だから初回から立ち上がらないとキツいですね。

ところで、シバトラは「死神の手が見える」能力を持っているようですが、7月スタートのドラマで、東映刑事もの以外で警察がでてくるドラマは超能力を持った人間がでてきます。『魔王』は咲田しおり(小林涼子)がサイコメトラーのようだし、まだ始まっていない『打撃天使ルリ』はヒロインが「打撃人間(?)」でその能力を使って悪を懲らしめるため警察に追われてしまうようです。そういうのが流行か?

『あんどーなつ』箸休めの味

新ドラマのシーズンで、それぞれのドラマが「わたしたちを見て下さい!」と自己主張しているんですが、『あんどーなつ』は例外的にハデなところのないドラマですね。
ヒロインが和菓子職人を目指すというと、「弟子にして下さい!」「女の弟子はとらん!」といった一悶着があったり、貫地谷しほり主演なんだからコメディ風にしようとか普通は考えるものです。ところがこれは最初アルバイトとして入って、つくるのも手伝いましょうか、というと「余計なことはしなくてもいい」と静かにたしなめられますが、その後、弟子入りするのはあうんの呼吸という感じでしずか〜に進んでいきます。

嫁入りするキッチン・ミツヤの娘も普通ならそこそこきれいな女優をキャスティングするもんですが、森三中・黒沢かずこ。なんかもう「そんなに視聴率はとらなくてもいい」といっているみたいで妙にすがすがしい。このあたり他の連ドラ枠と違った「ナショナル劇場」松下グループだけがスポンサーであるというよさでしょうね。たまらんおもしろいとはいえないけどね「箸休め」的なよさがあります。

舞台は浅草の満月堂で主力商品は満月饅頭。個人的に知っている満月堂は神戸市の六甲山の北側にあり、主力商品は「豊助饅頭」。近くによったら必ず買ってますが、昔ながらの味でおいしいです。
そういえばヒロインが最初に勤めていた洋菓子店の店主は外人のローラさんですが、こちらは神戸市のとなり、芦屋市に店を持つパン職人のビゴさんをイメージしますね。大阪万博の時にドンクに招かれてフランスパンの作り方を伝えにやってきて、そのまま日本にいます。

『Tomorrow』市民のためじゃない市民病院とは

「ドラマの構想開始から4年。その間に各地の病院を訪れ」医療の現在について取材した結果を盛り込んだ、といってますがホントですかね?
経営改革に乗り込んできた女医・遠藤紗綾(緒川たまき)が「市民のための病院という考えを捨てて下さい」「金になる患者のための病院」になるというのを聞いてズッコケてしまいました。やっぱり市役所が金を出している市民病院なんだから市民のための病院というのが第一義で、それを前提にした上での病院改革なんじゃないですか?利益重視にかえるというのなら市役所が赤字減らしのため市民病院を売却予定で、売却先の意向を受け、先行して乗り込んできたいうのならわからないでもないんですが。市民病院のまま利益重視にするなんて橋下大阪府知事だってしないでしょう。まあ、医療問題は想像を絶するものがあるのでそういう実例もあるのかもしれませんが、一般的感覚とは違いますね。

こういうテーマだと昨年の昼ドラ・ドラマ30『暖流』がよくできていたと思います。志摩泰英(近藤正臣)の個人病院、志摩総合病院は地域医療を目指していたが赤字で経営危機に。再建のためアメリカ留学からかえってきた長女の内科医・啓子(さとうやすえ)と弁護士の事務長・日疋祐三(山田純大)が医療法人化を目指すが、大口出資者の帝日海上火災に裏切られて利益優先のエンパイア総合病院になってしまう……

主人公の森山航平も竹野内豊らしいまじめで誠実な役といえばそうですが、竹野内豊がそういうキャラでヒットしたことは最近ありました?冷静に見て11年前の『ビーチボーイズ』まで遡るんじゃないでしょうか。
ヒットしたのは『星の金貨』の優秀な兄にすねた医者とか『ロングバケーション』のヒロインの弟とか、『できちゃった結婚』とかの「一見ちゃらんぽらん、根はマジメ」というのが竹野内豊がうけるキャラじゃないかしらん。『ビーチボーイズ』はワイルド反町とのダブル主演だからうまく機能したのであり、それで路線を間違えたような。
W主演の看護師・田中愛子、菅野美穂もあいかわらずテンションの高い演技だしリラックスできるところがありません。看護師長役のエド・はるみに緊張を緩和する役回りを期待したいところですが、ネタで「グ〜」をいう直前みたいな演技が続いてオチがない。

ちょっと息がつまりそうでつらいですね。

『魔王』脳内変換にも限度がある

『コード・ブルー』に続いてこれもW主演の二人が若すぎますね。弁護士・成瀬領は設定が28才で演じる大野智が27才、刑事・芹沢直人は設定が26才で演じる生田斗真が23才。いずれも5才以上プラスしたいところ。『コード・ブルー』はなんとか脳内変換できるレベルだけど、こちらはちょっときつい。ドラマ自体にのっていけませんね。

芹沢が無罪となったものの成瀬の弟を殺した過去があることになってます。オリジナルを知らないから勝手に予想しますが、実際の犯人は他にいるんでしょう。同級生の葛西(田中圭)、宗田(忍成修吾)、石本(脇知弘)あたりが怪しいと思わせておいて、真犯人は本命・芹沢兄(劇団ひとり)、対抗・芹沢父(石坂浩二)というオチでしょうか。

しかし少年犯罪でかつ無罪になったとはいえ、警視庁がそういう前歴がある芹沢を採用して刑事にまでするか?

ストーリー的には今後どうなるか、興味がなくはないのですが、それを楽しみにするならオリジナルの韓流ドラマを見た方がよさそうですね。(韓流ドラマまで見る時間はないので見ないと思うけど)

『ロト6で3億2千万円当てた男』反町隆史も瀬戸際

基本ワイルドキャラの反町隆史に情けないサラリーマンを演じさせるというのはなかなかおもしろい。上司が出川哲朗という輪のかけ方もうまい。映画『蒼き狼』、ドラマの前作『ドリーム☆アゲイン』がコケた反町隆史にもやや瀬戸際感があるので、それをもっと前面に押し出して宣伝したらもっとウケたような気もしますが、所属事務所の手前それはできないか。
立花(反町)が不幸になるのは、冒頭の失踪シーンや謎のカウンセラー掛井(豊原功輔)の忠告、ブログの炎上、謎の電話などで明らかですが、金の恐ろしさを実感するのは普通の男に見えた後輩の佐竹(石垣佑磨)に「遺産で三千万」といったら佐竹の態度がかなり変わることですね。三千万でこれでは主人公の今後、人ごとながらかなり心配になります。

高額当選したらどうなるのか、シミュレーションドラマとして興味深くかつ恐ろしくもあります。ところで、みずほ銀行は高額当選者に対して自社の金融商品の営業をするシーンはありませんでしたが、そういうものなんでしょうかね。立場の濫用になるからできないんでしょうか?

あと気になるのは立花が部屋で飲んでいたビールが実在しない小道具ブランドだったこと。反町隆史、キリンの発泡酒ZEROに出演していたし、ライバルのビールメーカーが番組スポンサーになっているわけでもないのでCMに出ている製品を普通使いそうなものです。もうすぐ契約が切れるということなのか、それともカロリーオフの健康志向商品として打っているのに負け組サラリーマンに飲まれる安物というイメージがつくことをキリンビールが嫌ったんでしょうか?

それと精算を督促する経理の女性、なんか見たことあるけど誰だ?とビデオで見直すと佐藤めぐみでした。『ちりとてちん』の順子(宮嶋麻衣)的扮装はともかく、公式サイトでは名前も出てこない人物で、ちょっと扱い低すぎないか?

『コード・ブルー』ガンダム的にいうと「なにもできなかった…」

フライトドクター候補生の主人公たち、医学部生かおおめに見ても研修医ぐらいにしか見えないけど、ERも経験済みだそうなんだから、たぶん設定年令は20代後半にはなっているんでしょう、その当たりは脳内変換して気にしないことにしよう!

候補生たちがそれぞれ見せ場を持たされてキャラをわかりやすく描いて見やすい初回でした。

藍沢(山下智久)はいきなり事故現場でけが人の腕を守ろうとすると命まで危険があると腕を切り落とすと冷静な判断をし「普通の病院の一年の経験をフライトドクターなら一ヶ月でできる」と経験を積むのにどん欲で「誰よりも早く名医になる」ち言い切る。

対して白石恵(新垣結衣)は最初に現場に出てもまったく役に立たず、ファーストガンダム的にいうと「なにもできなかった…」(byセイラ)。
緋山美帆子(戸田恵梨香)は患者の家族への連絡役しか与えられなくてスネるけど、手術が見られるといわれても「自分がいましなくきゃいけないことをやります」最後は自分の役割でできることをしようとする。
藤川一男(浅利陽介)は若年性糖尿病の美樹(川島海荷)が感染症のため右腕を切断しなくてはいけないというのに悩む(藍沢のエピソードとつながっている)と。

山下智久のクールで「できる」キャラは『クロサギ』と連続性があるので、これが最初に決められて全体の「仕事重視」なトーンも決められたんでしょうね。こういうトーンで苦しいのは新垣結衣。ポッキーのCMで売れた後は『パパとムスメの7日間』や映画『恋空』など今どき女子高生キャラ。こういうお仕事ものははじめてでここまでハードだとちょっとつらい。「緊急時には役にたたない」はいいけど「平常時には優等生」という部分も説得力ありません。
戸田恵梨香は『奇跡の動物園』シリーズとかの延長線上にあるし、子役から活躍する浅利陽介の演技力は確かで安心して見られます。

あと心配なのはフライトナース・冴島はるか役の比嘉愛未。フライトドクターの4人と並んで主役グループのはずだけど初回はそれほど見せ場なし。デビュー作である昨年の朝ドラ『どんど晴れ』の演技を考えると彼女メインの回でちゃんとできるか?

気になるのは藍沢、白石、緋山、それに指導医の黒田(柳葉敏郎)と名字に色がつくスーパー戦隊的モチーフがあるのに対して藤川だけはそれと関係ないところ。途中で挫折して離脱することになるとか、なんらかの伏線なんでしょうか?

『モンスターペアレント』やっぱり弁護士のくず2がみたい

主人公がややこしいところに放り込まれて苦闘するというパターンのドラマの場合、その理由は左遷とかリストラとか疎まれてそうなる場合がほとんど。ところが『モンスターペアレント』は違います。高村樹季(米倉涼子)は法律事務所の期待の若手ナンバーワン。ボスの城山(草刈正雄)は彼女に試練としてモンスターペアレント対策という難しい仕事をふった……ようです。本人が言っているわけではないので、実は違っていたというオチがあるかもしれませんが。
この設定は米倉涼子のキャラにあわせたからでしょうけど、たしかにきれいな仕事ばかりじゃなくややこしい問題を解決してこそ真の実力はつくもの、いささか極端だけど説得力のある設定です。かつ米倉涼子のキャリアウーマンファッションショー要素も盛り込めるし。

問題はテーマとしてタイトル通りモンスターペアレントを扱っているところ。現実的に解決の難しい問題で、現実味のない解決で毎回一件落着したらイヤだな、と思っていたのですが、まったく問題は解決せずにこのエピソードは終わってしまいました。リアリティはあるんですが、ドラマとしてのおもしろさは?。『ごくせん』ほどではないにしてもそれなりに解決しないと。
こういう問題になんとか解決してくれそうなのはやっぱり『弁護士のくず』九頭弁護士かな?

今後の展開のポイントはあくまで親と話し合う姿勢の指導主事・三浦(佐々木蔵之介)でしょうか。論理的に勝ち負けを決めようとする樹季とぶつかり、今後どういう答えをだしていくかですね。

ところで最初にクレームを受けていた女性教師の「関西弁」があまりにも下手すぎ。制作主体は関西テレビなんだからプロデューサは注意した方がいいんじゃないか?まあ大阪弁や京都弁はあっても「関西弁」はなんて存在しないフィクションのものだからあれでいいのかもしれませんが。

『乙女のパンチ』さすが静ちゃん、説得力が違う

夢も希望もない、男にもふられた早乙女ひかるがボクシングに魅了されてボクサーを目指す、と定番パターンなんですけど主人公・早乙女ひかるを南海キャンディーズ・静ちゃん、山崎静代をやるとなると違います。こういう役はふつう、ガダイはいいけどやっぱり美人に分類される女優(以前なら江角マキコ)がやるような役。それが静ちゃんだとドラマだから、というのをこえてリアリティのかたまり。それだけで引きつけられます。

取材協力にも名前があがっている来家恵美子、リングネーム・風神ライカがモデルなんでしょうね。風神ライカは京都府の児童養護施設に育ち、岐阜の短大卒。早乙女ひかるは滋賀の施設出身となっています。
冒頭は滋賀県が舞台で、元恋人にほっしゃん、工場の同僚に元トゥナイト(この説明も古いか?)なるみと吉本勢がでてきてNHK大阪制作か?と思ったらフジ系の共同テレビでした。共同テレビ、10年前にはボクシングドラマ『殴る女』(和久井映見主演だけど女性ボクサーのはなしではなくボクサー役は吹越満)という佳作をつくったことがあります。だれかボクシング好きな人がいるのか?

ジムの会長役・蟹江敬三はこないだまでのNHK土曜ドラマ『トップセールス』に続いてヒロインに教えを請われて最初は断るけど結局は指導する役。『スケバン刑事II少女鉄仮面伝説』での2代目麻宮サキ(南野陽子)を見守るエージェント役を筆頭にこういう役はよく似合います。
会長の娘・森田夏子(黒谷友香)がライバルのようですけど、同じ階級でできるんだろうか?

ボクシング指導の梅津正彦は『1ポンドの福音』と同じ。一流トレーナーなんですが、どうもトレーナーの腕とドラマのおもしろさは別のようですね。

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