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『薔薇のない花屋』汝試すなかれ

登場人物の誰にも感情移入できないけど、ストーリー展開はちょっと気になるのでなんとかまだ見てます。渋谷でノーヒントで探せという美桜(竹内結子)に続いて雫(八木優希)まで「ホンモノは誰だ」ゲームで父親の愛を試すようなことをするんですから、相も変わらない野島伸司脚本のパターンそのものです。

一番まともなのは安西院長(三浦友和)のところを去った妻・久美子(仁科亜季子)のような。あんな夫についていけない気持ちは理解できます。復讐より孫を奪い取ることを先にしなくっちゃ。

初回で予想した通り 、英治(香取慎吾)は雫の実の父親ではありませんでした。世間のみなさんは意外に思っているようですが、「親子をみたら血がつながってないと思え」、昔からのドラマ定番パターンです。
そう思ってみていると「彼女」(本仮谷ユイカ)はビデオレターの中で一度も父親の名前をいっておらず、回を追うごとに父親でないことは自信が確信にかわりました。

父親でないことがわかったら早速、本当の父親ぽい神山舜(玉山鉄二)が登場。これも定番ですね。かなり見る気なくなっているんですが、ここまできたら最後まで見ましょうか。

『フルスイング』今どき熱い教師を成立

いやー、今どき熱い教師のドラマでした。これが実話ベースというのがまたすごいですね。現実とどう同じで、どう違っているのか?ということも気になりますが、きっと大筋ではいっしょなんでしょうね。そうじゃないとこんなドラマは作れません。
特に教育実習にきた初回、最初は「夢を語ってくれ」といってもみんなさめていたのが、写真をとることで距離を縮めて、最後はみんな争って夢を語るようになるところが圧巻。

今年、ここまででぼくがおもしろかった連ドラを3つあげるとこれと『エジソンの母』と『ちりとてちん』。『ちりとてちん』も落語修行のはなしだし、これらのドラマに共通するテーマは「いかに教え学び育てるか」でその答えは「信じて黙って見守ること」。
もっともおもしろかった単発スペシャル『野だめカンタービレSP』もスランプの野だめが、普通だったら愛の力でよみがえるところを、千秋先輩に頼らずに自ら立ち直るんだから同じですね。みんな同じことを言っているところをみると、現在の日本で重要なテーマなんでしょう。
しかし同じ熱い教師でも定番の『金八先生』は卒業も近いというのにぜんぜん盛り上がっていません。この違いはなんなのか?わからないけど、興味深い課題です。

最後に、『フルスイング』のよさは毎回とびだす名台詞によく現れているので抽出しときます。

「夢は君らが迷ったとき、道を照らす星になってくれるんじゃ」

「きみらの夢を応援しとる人間がな、この世に最低1人はおるっちゅうことをぜひおぼえておいてほしい」

「結局は子どもたちが自分で答えを見つけるしかありません」
「大きな耳、小さな口、優しい目で待つんですわ」

(うざいといわれて)「わしにはホメ言葉じゃ」

「アドバイスは答えじゃありません、結局は子どもたちが自分で答えをみつけるしかありません。立ち止まってたら答えはみつけられんです。立ち止まらせないためにほめる」

「才能とは逃げ出さないこと」

「わしらは学校で先生というチームを組んでいる仲間です。チームメイトを信じんで何を信じますか」

「ソッ(口ヘンに卒)啄同機、卵が孵るときに親と子、師匠と弟子のタイミングが合うことが理想の指導ということです」

「わしゃどんなにうざいといわれようがあいつのそばについててやりたいんです。あいつには逃げずにちゃんと前を向いてほしい」

「苦言を呈したものは大きな責任を伴うことになる。時にその言葉は相手の人生を左右しかねない。人にものを教える資格のあるほんものの教師になること。なかなかむずかいいものですぞ」

「あきらめん気持ちこそ気力じゃといいたい」
「気力は人を思うことで強くなる、思われることでもっと強くなる」

『一瞬の風になれ』長距離走でも立ち上がり遅すぎ

2月末に放送されるフジテレビ23時台の四夜連続ドラマというと、昨年一昨年とやったはYoshi原作の『翼の折れた天使たち』。今年は四夜連続との関連で思いついたのか、高校の陸上部を舞台に4継こと400mリレーを扱った青春小説を原作に。

しかし第一話は高校入学後の一年を描くも全体に散漫でほとんど何も心に残らず。二話は兄・健一(錦戸亮)の事故とそのショックを克服する二年生で主将になった神谷新二(内博貴)を中心に描き、一話よりはまとまっていましたがそれでもイマイチ。三話で過去のミスによりリレーを嫌う新一年生・鍵山(五十嵐隼士)を二話の新二と一話で故障した一ノ瀬連(長谷川純)、それに顧問の三輪(内村光良)も過去のリレーで大失敗した体験により説得、エピソードの積み重ねが効いてなんとか普通におもしろくなりました。
短期勝負なんだから一話からこのくらいはおもしろくないと勝負になりませんね。普通の連続ドラマでも最初の立ち上がりが勝負なのに。

それにしても1,2話はあまりにエピソードが薄すぎます。原作は読んでないけど全三冊なんだから盛り込めないぐらいの分量があるだろうに。
『鹿男あをによし』はドラマとしてはアレですけど、それでも見てると「ドラマ化がうまくいってないんだけでたぶん原作はもっとおもしろいんだろう」とおもわせるものがあるのですが、こちらは原作のおもしろさも疑ってしまいそうになります。

ウィキペディアには「(原作者)自身のブログにてドラマ化の際の脚本が原作とかけ離れた部分があったことなど不満を書いたことが、後日キャストに対する不満と勘違いされホームページ掲示板が一時閉鎖となった。その後、脚本の手直しなどもあり原作に極力近づけ、ある程度『許容』することで無事ドラマ化された」とありますが、それも納得できるデキです。

『ロス:タイム:ライフ』そのまんまサッカーの審判かよ

毎回、死を目前にした主人公たちの前に謎のサッカー審判団があらわれ、人生でむだづかいしたロスタイムが提示され、死ぬ前にその時間が自由に使える。いったいどう使うのか?という一話完結もので脚本・演出を担当するのは気鋭の映画監督・筧昌也。
映画『美女缶』を制作して注目されました。『美女缶』は『世にも奇妙な物語'05春の特別編』で妻夫木聡主演によりセルフリメイクしたものですが、この『ロス:タイム:ライフ』も筧監督がショートフィルムで作ったものがベース。

『ロス:タイム:ライフ』も『世にも奇妙な物語』の1エピソードという雰囲気。『ライアーゲーム』『ライフ』『SP』といままでにない路線を走ってきたフジ土曜ドラマ枠という感じじゃありませんね。第1節・カメラマン編も内容的にぼちぼちではありますが、初回にふさわしいめざましいエピソードとも思えません。『世にも奇妙な物語』の春の特別編でためしにやってみて、好評なら連ドラ化ぐらいが適当だったような。
だいたい「謎のサッカー審判団があらわれ」というのがあそこまで実際のサッカーの審判ぽいとは……あそこで「はっ?」と思ってしまいましたた。超越的な何かだけど、「ロスタイム」という概念から人間の目にはサッカーのイメージにみえる、とかなんとかそれらしい理由づけがほしいところです。それに「ロスタイム」というのはなにか、という解説も欲しい。待ち合わせ相手に遅れられて自分の責任ではなくムダにした時間とかなんとか。
主演映画『銀色のシーズン』が公開中の瑛太は翌日放送の大河ドラマ『篤姫』でも父親に結婚させてほしいと申し込むと大活躍の週。赤丸急上昇中だけにもうちょっと冴えた初回に主演させてやりたかったですね。

『新・京都迷宮案内』動機は送別会をやってくれないから

第1話はスペシャルなことはなにもなく静かにはじまった新シリーズ。ところが2話がすごかった。

京都日報の河辺専務(夏八木勲)は杉浦(橋爪功)の中途採用の同期入社。とつぜん杉浦に「コラムのネタ」としてNPO法人の代表を紹介する。やる気のない杉浦は遊軍長の円谷(小木茂光)に押しつけるが、円谷のコラムが掲載されたのと同じ日にそのNPO法人の代表が詐欺で逮捕される。

詐欺事件はそれで終わり。今回のメインは詐欺事件ではなく、逮捕されることを事前に知っていた河辺が杉浦を陥れようとネタを提供したことだったのですが、その動機がすごい。
経営側に回っている自分に対して杉浦が記者として自分の好きなことだけやっていてしかも自分の妻が杉浦のファンであることも一因ですが、直接的な動機は杉浦が来年、定年ですでに何度も「定年退職を祝う会」を自分で主催して盛り上がっているのに対して、あまり人気のない自分はもうすぐ定年なのに個人的な送別会を誰もやってくれないから……。
こんなことで1時間のドラマを成立させてしまうとは!杉浦がコラム担当になってから小さな事件を扱うようになっていったけど、今回はたぶん最小の事件ですね。

そして、今回もうひとつ重要なのは杉浦が来年、定年退職ですることが明らかになったこと。雰囲気的に嘱託として残る目はなさそうだし(現時点で仕事はあまりしないし窓際的存在だ)、京都日報を去ることは間違いなさそうですね。中村玉緒の『いのちの現場から』みたいに定年退職後にミニコミとかに再雇用されるという可能性もありますが、とりあえず次のシリーズが節目になりそうです。

『佐々木夫妻の仁義なき戦い』ゴミ女の戦い

小雪が天才バカボンのパパのヒゲみたいな鼻血だしたり、ゴミ袋に入れられてゴキブリ女よばわりされたりしてかなり攻めていますが、それに対して稲垣吾郎の方がまだ二の線をもう一歩捨て切れてません。ドラマ中でもおもしろくなるのは律子(小雪)が集会に代わりに出たところだし。それに「仁義なき戦い」なんだから夫婦ゲンカを法律論だけじゃなくモノを投げるところもはしょらずに徹底的にやってほしいところ。

姑役の江波杏子(『ちりとてちん』でスペインにいったことになっている)にパラリーガル役の藤田まこと、西村雅彦らのベテランの活躍をもっと見たいところですが、それは次回以降に期待。小出恵介演じる若手パラリーガルは勤めながら司法試験勉強ということは旧司法試験を狙っているんですね。金をためてロースクールに入って新司法試験をめざした方が堅いような。急がば回れ。

今回のテーマ、ゴミの場所問題は難しいですね。うちの親のところのゴミ出し場は昔は駐車場がある角だったけど、何年か前に駐車場に住宅数軒が立ちました。建て売り会社が「ゴミ出し場の移転を提案したけど、旧来の住民は「どこに変えろというんだ」と拒否。その角に転居してきた住民は建て売り会社とどういうはなしがあったか知らないけど、状況を受け入れています。掃除はみんなが交代で担当してますけど。

『4姉妹探偵団』戦隊シリーズをお手本に

『天然コケッコー』で映画の新人賞取りまくり夏帆の地上波連ドラ初主演ですが、夏帆も美少女キャラでもそう個性が強いわけではありません。それなのに美人4姉妹のキャラクター分けが不十分なため、主人公である四女・夕里子のキャラが立ってきませんね。キャラ立ちしているのはボケ役の次女・綾子(加藤夏希)ぐらいでしょうか。
長女・真理(中越典子)は合コン大好き玉の輿ねらいなら色気担当にするとか、三女・珠美(市川由衣)がケチなら『細うで繁盛記』の富士真奈美ばりにするとかもっとデフォルメしてほしいですね。

キャラの描き分けは戦隊シリーズや同じABC朝日放送で『プリキュア5』を見習ってほしいですね。原作の三姉妹と継続性をもたせるため、最初は三姉妹で途中で一人増える手もあります、留学してたとか養子にでていたとか結婚してたけど出戻ってくるとかして。
決めゼリフの「カイケツ」もとりあえずいいましたという感じでまったく印象に残りません。もうちょっと見得を切ってくれないと。全体に弱い。

『だいすき!!』「愛の劇場」なら豪華なんだが

最初にあらすじを聞いた時に、初回は産むの産まないのすったもんだがあって赤ちゃんが生まれるところで終わりかな、とイメージしていました。しかし赤ちゃんが生まれたのは10時26分と予想外に速い展開。まあ原作のサブタイトルが「ゆずの子育て日記」なんだから産むまでは前置きにすぎないからな、と思っていたら初回のラストには一気に2才にまで成長していた、はやっ!
そのラストで一気に成長していたシーンの美しさはよかったし香里奈は奮闘しているし余貴美子、岸本加世子の両ベテランはさすがの演技を見せています。
しかし、それでも如何せん、プライムタイムの連ドラにするには何かが足りない。キャストの厚みとか全体的な物量のかけ方の違いなんでしょうかね。昼の「愛の劇場」枠ならちょっと豪華ぐらいなんですけど。

悪くはないんだけど、実に微妙なところです。

『鹿男あをによし』不幸と神経衰弱のダブルパンチ

主人公が不運な男でもかまわない、藤原先生(綾瀬はるか)や『仮面ライダー電王』の主人公みたいに性格があかるければ十分だし、『喜多善男』も不運な男だけど、自殺を決意したことでマイナスとマイナスのかけ算で妙に前向きになってます。
しかし『鹿男』のように同時に神経衰弱気味なのはやめてくれ。男前の玉木宏をもってしてもそれはあまりに見ている方がつらすぎます。ずーっと「いつ鹿がしゃべるんだ?」と思いながら見ていました。しゃべったのは1時間を経過したところ。テンポアップして30分経過ぐらいでしゃべてほしかった。そうでなければ奈良が舞台なんだし、演出として不運を関西ノリのギャグとして消化してください。原作小説もこんなテイストなんでしょうか?

挫折しそうだけど本題に入ってきたようだし、気をとりなおして2話をみますけど、なんか原作を読んだ方がいいような気がするなー。

ところでなぜ、オープニングナレーションが中井貴一なんだろう?

「このドラマは、フィクションであり登場人物、団体名、鹿の描写等は書くのものです。」……それはその通りだと思います。

『貧乏男子 ボンビーメン』どんでん返しが決まった

100万円の借金を返すため小山一美(小栗旬)は百万の借金を返すためホストのオムオム(ユースケ・サンタマリア)から「一晩で封筒貼り200万枚」の課題を与えられる。自分の武器は「仲間とのつながりです」という一美はたくさんいる友だちに助けを求めてるのか、来ないのかというところが今回の山場。
助けに来てはドラマにならないだろうという予想をくつがえして、友だちはたくさんやってきて課題はクリアし借金は返済。これじゃドラマは続かんだろ、失敗だなと思っているとみんなバイトとしてきただけで、それを払うと余計に借金がふくらむというどんでん返し。

お見事!「お金と情」というテーマをよく表現した初回でした。このレベルが続けばおもしろくなりそうです。今後の展開のポイントは最初から貧乏な白石涼(三浦春馬)がどうからんでくるかでしょうか。

ところで劇中にでてくる「パラダイスローン」、借金ものの名作ドラマ『淋しいのはお前だけじゃない』で西田敏行演じる主人公が経営していた零細金融会社が「パラダイス・ローンズ」というのですが、下敷きにしたんでしょうか、それとも単なる偶然?

『交渉人〜THE NEGOTIATOR〜』安めぐみはいやし系

第一話を見ただけではなんか感想を書きにくかったので二話まで待ちましたが、2時間まとめて第一エピソードという感じのまとまりでした。

篠原涼子『アンフェア』に影響をうけたのか、仲間由紀恵『ジョシデカ』に続いての人気女優主演による刑事もの。ただ謎の連続殺人事件を扱うところまで『アンフェア』と同じだったのに対して、こちらは普通の刑事じゃなく「交渉人」であることが違います。
しかしそれは別の問題も生んでいます。普通の刑事ものだったら、聞き込み、取り調べ、捜査会議などいろいろなシーンがあるのに対し、宇佐木玲子(米倉涼子)が交渉人として現場に出てしまうと緊迫のシーンばかりになって息つくところがありません。
さらに警察に戻ってきても職場はギスギスしているし、家に帰る途中では新聞記者(伊武雅刀)がつけてくる。家に帰っても妹(林丹丹)は反抗期。水を飲むしか能がないと思われていた新人刑事の甘利(高岡蒼甫)までなにか密命をおびているような。ヒロインも視聴者もホッとできるのは親友の三村留美子(安めぐみ)と飲むときだけ。

もうちょっと緊張の緩和がほしいところです。SITには二人の係長(筧利夫、笹野高史)もいるし、他の係員が交渉にでてヒロインが後方に捜査に回るようなパターンとかバリエーションがほしいところです。

今後の展開は真里谷恭介(城田優)がからんできて、後半は『アンフェア』みたく事件がつながっていくんでしょうか。

SITがあるのは警視庁舎じゃなくて第二庁舎という設定。水曜の『相棒』で頻繁に警視庁舎がでてくるので変えたかったんでしょうかね。おもむきのある建物なので調べると茨城県庁の旧庁舎のようです。
エンディングタイトルバックは米倉涼子がひたすら食事しているのは『傷だらけの天使』を意識したものでしょうか、それとも同じ枠の前作『おいしいごはん』の要素も引き継いだ?

『薔薇のない花屋』元ネタからすると実の親子ではない?

90年代には過激な設定で視聴率をとりにいった野島伸司脚本ですけど、本作はドラマ中でも出てきた「北風と太陽」の寓話のように静かな出足。冒頭、雫(八木優希)の母(本仮屋ユイカ)である「彼女」(タイトルクレジットにそう書いてある)が死んで現在までの8年をセリフなしで説明したのは見事、脚本のおかげか演出がえらいのかのどちらかはわかりませんが。

まあ、フジテレビが初回放送日を「ローズデー」と名付けて宣伝したんだから、過激な設定に頼る必要もないでしょうけど。まずは安心して見られる展開で、じっくり楽しめそうです。一応しらべたところ「ローズデー」いまのところ日本記念日協会は認定していないようです、来年も続くのだろうか?

次回への主要な引きは汐見英治(香取慎吾)と親しくなった白戸美桜(竹内結子)が、実は看護師で院長の安西(三浦友和)から誘惑してくれと頼まれているということ。その理由は謎となってますが、安西院長が「彼女」の父で、娘に子どもを産ませて死なせたことを恨んで、というのがドラマ的定石。あえて「彼女」で姓を隠しているし。(しかし近づくために盲目を装うというのはえらく難度の高い演技だ)

娘・雫の頭巾と「チロル」でも引っ張るのかとも思ったけど、これは初回で決着がつきました。

キャスト的に気になるのは最近、出演の多い池内淳子。三浦友和との共演(初回はからみがありませんが)は日本テレビの『ひまわりの詩』『ひまわりの道』(76年、77年だから30年前、月曜9時だったから同じ時間帯だ)を思い出させます。その前の週の浅見光彦『耳なし芳一からの手紙』では東芝日曜劇場『女と味噌汁』シリーズで共演した長山藍子といっしょにでていたし、昨年の『点と線』では日本テレビ月曜21時のホームドラマ枠で交代交代で主演していた宇津井健との共演。
『薔薇のない花屋』もホームドラマとして「ひまわり」シリーズを下敷きにしているのかも。ということは「実の親子ではない」のか!?

『1ポンドの福音』書くことない

『すいか』『野ブタ。をプロデュース』『マイ☆ボス マイ☆ヒーロー』の河野英裕Pの新作ということで期待していたんですが、あのビミョーなおもしろさは『すいか』『野ブタ。』の木皿泉か『マイ☆ボス』の大森美香ぐらいの脚本レベルじゃないと成立しないんですかね。
率直にいって凡庸なドラマで期待はずれです。ツッコミどころさえあまりありません。対戦相手の鬼丸とその息子が風呂の中で歌っていた「無限戦士アニキンダー」は『マイ☆ボス』に登場していたとか、主人公が、食べることが大好きなため食堂でバイトしているのに、それをセリフで説明するというのはどうよ?ということぐらいですかねぇ。バイトシーンがないと下積みのボクサーという感じがぜんぜんしないし。

やっぱり書くことないなー。

『未来講師めぐる』エジソンとかぶり気味

『池袋ウエストゲートパーク』などヒット作はTBSが多い宮藤官九郎脚本、初のテレビ朝日連ドラだからなのか、新しさを追求するというよりはこれまでのクドカンらしさをいろいろと散りばめたような雰囲気です。いろいろとおこった辻褄があわない展開は父・はまる(船越英一郎)がめぐる(深田恭子)を思ってやったことだというのがわかるのは『木更津キャッツアイ』だし、恋人(勝地涼)が違った姿(田口浩正)で見えるというのは『ぼくの魔法使い』的。

そこそこ楽しめますが、このクールは『あしたの、喜多善男』『エジソンの母』、それにまだはじまっていない『鹿男あをによし』とヘンなドラマが目白押しだけに「いつものクドカン作品」ではちょっとインパクトに欠けます。
特に直前に放送の『エジソンの母』とは教育ものという点でかぶっているし(こちらが「山おんな」であちらが「壁おんな」でもあります)。もっとヒネリをきかしてほしかった。

今回のオチは「英語を学んでいたことは将来ムダにはならなかった」でいいはなしで終わったのはよかったですね、これも「とりあえず前に進む」の『エジソンの母』とかぶりぎみですが。


『エジソンの母』ガリレオからつづく科学シリーズ

事前情報で「少年時代のエジソンのような子どもが転校してきて教室を混乱に陥れる」、というあらすじはおもしろいけど、単発ならともかく連ドラとして三ヶ月持つのか?と思っていました。しかし毎回、賢人(清水優哉)が一つの疑問を納得するのと初回だったら「とりあえず前に進む」などの教訓がからませるようで、これなら連ドラとして成立しています。

原案は元フジテレビプロデューサの山口雅俊と脚本の大森美香は『カバチタレ!』『ロング・ラブレター〜漂流教室』『ランチの女王』『不機嫌なジーン』などかなり変わったタイプのドラマをつくってきたコンビ。妙な理屈の展開は『不機嫌なジーン』に似ていますが、『ジーン』はとんがり過ぎていて、ついていけないものがありましたが、『エジソンの母』はちょっとマイルドになって見やすくなっています。TBS演出との相性がいいのかもしれません。

「きれいなだけでおもしろくない女」という設定の鮎川規子、伊東美咲の使い方としてはうまい。藤原紀香も主演ドラマ『昔の男』で「顔だけの女」と呼ばれていましたが、演技がアレな女優はそういう役をやる運命にあるのか?

谷原章介の「かっこいいけどヘンな男」というのも似合っています。『ガリレオ』の主役をさせてもおもしろかったかもしれない。

副校長役の伊藤正之と副担任役の細田よしひこがそれぞれ若すぎるんじゃないか?と実年令を調べると伊藤正之は49才と以外にいっているのでそれなり。細田よしひこは19才でやはり若すぎる。まだ教育実習生役どまりだ。

『斉藤さん』敵はだれなのか

キャッチコピーは「うるさかろうが、煙たかろうが、斉藤さんは正義の道を行く」。

あくまで正論をいうキャラ「斉藤さん」(観月ありさ)が主人公ということで、見ててすっきりするドラマというのをイメージしてたんですが、なんとなくフラストレーションがたまる雰囲気でした。
なんでそうなのか考えるに「敵はだれなのか」という問題がすっきりしないからなんじゃないでしょうか。

第一話のメインエピソードは幼稚園の運動会で、主たる問題は真野若葉(ミムラ)が母親のつきあいのことばかり気にして子どものダンスのことを考えてないというのと、運動会の日に裏の高校の試験のため音楽がながせないというというものの二つ。
子どものことを考えていないというのは、斉藤さんのいう通りで人のことばかり気にしてはいけないというのは納得です。
問題は二点目。音楽が流せない問題は、高校からいってきたのではなくて高校生の保護者である市会議員・柳川の妻からのもので、幼稚園は市議のお世話になっているので聞かざるをえない、というものでした。ところが斉藤さんが高校に談判しにいくとあっさり音楽流しても問題ないでしょうということになります。普通だったら「柳川さん」がクレーマーとして描かれて悪役になるんだけど(すくなくとも初回は)顔も見せず悪役として描かれていません。
そこで悪役になるのが三上りつ子(高島礼子)を中心とする他の母親たちのことなかれ主義。ここで問題の方向が違っていることがねじれになって、すっきりしないんじゃないかと思います。

最近、JR東日本が裸祭りのポスターをセクハラになるおそれがある、と掲示を自粛するというニュースがありました。問題になる前に問題になりそうなことを回避するというのが世の中の流れです。
クレームをつける人が悪役としてでてこないというのは現代的でおもしろいと思います。そのかわりに事なかれ主義の方を悪役にするんじゃなく、例えばみんなそれぞれにいい人だけどたくさん集まるとなんとなくみんなが無難な方に流れるというのはどうでしょうか。

なかなかおもしろいテーマだとは思うんですが、もうひとひねりが欲しいところです。モンスターペアレントを登場させるとか、まだやることはたくさんあるでしょう。

『あしたの、喜多善男』見る方も明日が読めない

正直いって、まだおもしろいのかどうかまだよくわからないんですが、小日向文世に連ドラ初主演させるというひねったドラマだけに、先の展開がすばらしくよめないドラマです。
謎の元妻・みずほ(小西真奈美)やピークのすぎたアイドル・宵町しのぶ(吉高由里子)、でてきただけであまりストーリーにからんでこなかった長谷川リカ(栗山千明)らはどう関わってくるのか、死んだ親友・三波貴男(今井雅之)は回想のみの出演なのか、喜多善男の手のひらの「11」の文字、次回になったら「10」に変わるのか、それとも「11」のままなのか、そもそも11日後に自殺するのか、生きる意味を見いだして思いとどまるのか?

疑問満載で、それだけで次回も見ようという気にさせられます。

ただ気になるのは喜多善男が自殺する理由が離婚と借金だけではちょっと弱いような気がします。離婚する人は多いし借金は自己破産でちゃらにできるだろうし。小日向文世の演技でもっと他にあるのかも?という気にさせるところはさすがなのですが。

それに『ハチクロ』の初回もそうだったんだけど、雨のシーンが晴れの中、放水して雨に見せている「天気雨」状態だったのが、ロケの都合とはいえちょっと。クランクインした頃、そんなに東京の天気はよかったのか?

『はちみつとクローバー』原作と切り離しても

ネット上での原作ファン発言を拾っていくとキャラのイメージが原作と違うという意見が多くて評判はイマイチのようです。

原作も映画版も見たことがない、ドラマを単体で見た評価をいわせてもらうと初回を見ただけではピンときませんね。大学が舞台のせつない恋愛ものというというウリですが、も一つせつなさが響いてきません。同じようなドラマだと最近では『オレンジデイズ』が思い出されますが(成宮寛貴が共通している)、比較するとちょっと落ちます。メインの男女を演じる俳優の存在感がちょっと足りないんじゃないでしょうか。ほとんどしゃべらなかった成海璃子はまだしも:生田斗真ではちと苦しい。)

今回が4月からはじまって、次回は夏ぽい映像でしたから数年の話を描くんでしょうが、時間経過の中でどうかわっていくかですね。
今回は春を強調するため、桜の花びらがうるさかったし、次回予告は水遊びが寒そうだった。冬に撮影のドラマで四季おりおりを表現するのはたいへんそうです。

ところで陶芸科の庄田教授(松重豊)、あれは同じく松重豊が演じた『プロポーズ大作戦』の伊藤先生の続きではないのか?高校の先生から大学に入り直してあやしい陶芸家になった。『プロポーズ大作戦』とプロデューサと脚本家が同じだし。

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