瀬野恭子(米倉涼子)がいきなり愛人と誤認した関口真弓(中島ひろ子)宅にパラミドシンを持って不法侵入するのも「もっとよく調べてから行動に出ろよ」「母子手帳に職業・看護師と書いていたんだから自分とこの病院勤務だということ可能性は考えなかったのか?」とツッコミを入れたくなりますが、そこは百歩ゆずって愛人に子どもができるとわかった正妻の行動で考えられる可能性の一つということで納得しましょう。
しかしもう一方の犯人、夫・隆之(堺雅人)と愛人・高橋康子(高岡早紀)組までそのことを前提に行動するというのはどんなもんでしょうか。恭子が例えば愛人の子どもができるのを待って赤ちゃんを殺してしまうようなもっとひどいことなど復讐の方法は他にもあったはずです。
たしかに夫はパラミドシンをみせびらかし、さらに愛犬を殺すなどしてパラミドシンを使って殺すように誘導していましたが、実際に行動するかどうかはなんともいえないはずです。康子が張り込んでいたのはいいとして「パラミドシンを牛乳にいれた」からと自信を持ってトドメに毒を増量しにいくのはなんでわかったんでしょう?隠しカメラを仕込んでいて、携帯電話でモニターしたのか?
「子供が産めない妻は愛人に子どもができたとわかると殺意を抱く」という前提は後の方になって篠原看護部長(前田美波里)が証言して補強していましたが、補強はもっと序盤にやってほしかった。恭子が殺意をおぼえても仕方がないと思えるように演出して。
冒頭の幼い頃のヒロインと母親がの海辺で自殺未遂のシーンやラストでコンサート会場に逮捕しにくるところなど『砂の器』に似ているという意見をよく見ます。同時にテレビ朝日の持ちネタ『氷点』もイメージしているような。教会で「これでいいんでしょうか、主よ、いいんですよね」というところが「贖罪」がテーマの『氷点』の裏返しぽい(タイトルも氷がついているし)。ただそれまでそういうそぶりがなかったのに唐突に教会で祈っているので「あんたはクリスチャンだったのか?」とツッコミをいれてしまいましたが。
全体にツッコミどころが満載なところは原作の問題なのか、ドラマ化で無理がでてきたのかは原作読んでないのでわかりません。ただ原作ではヒロインが専業主婦であるなどいろいろ変えているようですね。
「私が一番求めていたものは幸せな家庭です」といっているんだからピアニストよりは専業主婦の方がふさわしいはず。だから原作を読むともっと納得のいくものなのかもしれません。
それから三女優(高岡早紀、葉月里緒奈、鈴木杏樹)は実生活の離婚して悪女イメージのある高岡、葉月と結婚生活を続けている鈴木とで役柄イメージも同じ(犯人、脅迫者とただ疑われた人)というのも安易すぎます。もうちょっとひねらないと。
